一等三角点百名山

御前岳 1816.2m


     御前岳周辺地図      YAHOO地図      国土地理院

     

  • 登山日         2013年6月9日

  • 移動行程

     2013-06-08     猪臥山

      自宅→浜松西IC→飛騨清見IC→道の駅いぶし→古川→小鳥峠[猪臥山]→下小鳥ダム→[栗ヶ谷川]泊

     2013-06-09     御前岳

      栗ヶ谷川[御前岳]→下小鳥ダム→飛騨清見IC→浜松西IC→極楽湯→幸楽苑志都呂→自宅

  • 登山行程

      6:30  栗ケ谷P(5:00)→ハゲクラ谷林道→作業路→大木トンネル→ヤセ尾根→展望地→(11:30)1700P

      3:50  1700P(11:30)→雪渓[0:20]→展望地→ヤセ尾根→大木トンネル→作業路→ハゲクラ谷林道→(15:20)栗ケ谷P

  • 詳細

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    駐車地を出発 ⇒
     
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    林道分岐と猿ヶ馬場山 ⇒
     
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    左折し栗ヶ谷川を渡る
    粟ヶ岳と尾根崩壊地 ⇒
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    整地された林道を行く ⇒
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    クネクネ急勾配林道始点 ⇒
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    整地終点、右が作業路 ⇒
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    作業路入口の水場 ⇒
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    作業路 ⇒
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    作業路最上部から藪へ ⇒
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    序の口 ⇒
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    原始の森? ⇒
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    1100m付近の枯れ株 ⇒
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    アレレッ?赤ペンキ印ノ木ガ ⇒
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    1200m付近の枯れ株 ⇒
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    1300m付近ヤセ尾根 ⇒
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    大木の根の展望地1 ⇒
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    その上の展望地2 ⇒
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    イワカガミ群落を見る ⇒
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    何がなんだか??? ⇒
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    1650m付近を登る ⇒
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    1700P直下の展望 ⇒
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    1700P直下の展望 
    森茂峠方面、右は御嶽山⇒
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    ズボンがオンボロロ ⇒
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    撤退開始 ⇒
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    タムシバの花咲く尾根 ⇒
     
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    残雪地で昼食 ⇒
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    展望地2に戻る
    下小鳥ダムと北ア ⇒
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    無事作業路入口に戻る ⇒
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    クネクネ林道カラノ猿ケ馬場山 ⇒
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    駐車地に戻る ⇒

    小鳥峠から船原に下り県478を北上する。山奥の道としては舗装状態がよく道幅もある。
    下小鳥湖の湖岸を走り栗ヶ谷川に架かる橋の手前で左折しハゲクラ谷に向かう。
    奥に進むと養魚場がある。コンクリート水槽がかなり並ぶが水が張ってないので・・・かも。

    養魚場の先にある橋を渡るとすぐダートになるが態はいい。
    少し進むと広〜い空き地がある。何の広場かな?ショベルカーが1台置いてある。
    その先でもう1台のショベルカーが道を整地中で進めない。
    マダ13:30なのでこの広場に車を置いてハゲクラ谷林道の様子を一人で偵察に出かける。

    取付く予定の粟ヶ岳北尾根の末端に作業路があり上に延びている。
    ヒョットしてこれを登って行けばかなり上までいけるのでは?
    と勝手な期待を抱く。これが悪夢の始まりだとは・・・

    *事前の国地院mapでの検討ではもっと上、ハゲクラ谷右俣手前1000m付近、尾根分岐の少ない枝尾根からだった。
     上部残雪付近で合流するので結果は同じになったであろう。

    戻ったらショベルカーの作業が終わっていたので車をさらに奥、ハゲクラ谷分岐100m手前の空き地に移動する。
    そして夕暮れ時まで栗ヶ谷川〜横谷付近でミミズを捕まえ渓流釣をしてみるがマッタクあたりなし。
    終わろうとする頃、名古屋NOの若いカップルさんがやってくる。
    ハゲクラ谷分岐の飯場に車を止めて男の方のみ釣をはじめる。既に私が探っている、釣れるかな・・・

    翌朝5時出発、栗ヶ谷川にかかるメガネ橋を渡り、前方に粟ヶ岳、御前岳を見ながら綺麗に整地された林道を行く。
    ハゲクラ谷をメガネ橋で横切り、トウゾウ谷を右に見送りクネクネ急勾配の坂道を上って行く。
    クネクネが終わると同時に整地林道も終わり、先は廃道のようなヤブの林道が続いている。

    昨日確認した作業路を入ると直ぐにパイプで導水された水場がある。水は地中で濾過され非常に澄んでいる。
    ロープの設置された急勾配の階段道を1000m付近まで登ると作業路は終点で崖け崩れ現場の最上部に着く。
    途中に3か所崖崩れ現場に向かう分岐がある。アト700m登れば1700P・・・楽勝だね?

    さてどう取付こうか?どこを見てもヤブ、ヤブ、ヤブ、そして滑りそうな斜面だ。
    ヤヤ窪地状の粘土質の急斜面を登り、足場を作りながら左にシフトして尾根上に出る。
    ナカナカの藪だ。踏み跡も全くない。これは下山時・・・絶対確実に間違える?
    この先藪が深い所は私がヤブ漕ぎとルート作り、妻が短い間隔でテープ、鋏で笹を刈りながら進む。
    尾根が分かれる付近には多めにテープを付けるが・・・帰り分かるかな?

    尾根上を外さないように登って行くと、1100m付近に枯れた大木があり、根潜りして通過する。
    1200mチョット手前では、古びた赤ペンキ印の巨木と残置ワイヤーロープを見る。
    太古?の昔は木を切り出していたんだ。
    1200m付近にも枯れた大木があり、これも根潜りして通過する。

    1300m前後は痩せ尾根で右側が急斜面、木の根が露出して歩きずらいがヤブが少なくホット一息出来る。
    過ぎると深いヤブの世界、1450m付近に来ると、ひっくり返った大木の根の自然の展望台がある。
    ここからの展望はイイ!立山〜槍ヶ岳〜穂高連峰〜乗鞍岳を遠望出来る。
    今は8時ちょうど、ここまで3時間650m登ってきた。アト250m程で1700ピークだ。コレハ行ける、シメシメ・・・

    しかしここからは上部に行けば行くほど笹が茂り、灌木の通センボも密になり体力が徐々に奪われてゆく。
    おまけに3本用意したと思った500mlペットボトルのお茶が2本しかなく、飲みかけ1本を落としてしまう。トホホ。
    無風でムシブロのような藪浴の中を、節水しながら登るがナンカ体が火照り始める。
    首に巻いたタオルも何処かに落としてしまう。写真を撮る余裕もなくなる。

    1600mを過ぎると樹木が薄く周辺が明るくなりイワカガミの群落を見る。
    そして鋭鋒のように見える1700mピーク、その先の稜線が樹間前方に見えてくる。アト少し、もう少しだ。
    でも此処らからが本当の藪本番である。おまけに急斜面、ハァーハァーゼイゼイ、笹と灌木を掻き分け登る。
    でも思ったより進まない。1700mピークに近づくと直下は平坦なヤセ尾根、高木が少なくなり展望が大きく開けてくる。
    残雪の北アルプス連山、御嶽山、素晴らしい!タムシバも咲くが見とれている余裕がない。

    たこ足のように枝が伸びた低木の密生地、枝を掻き分け必死で前へ・・・
    1700mピーク縁までアト標高差10〜20m、距離にして50m位まで近づく。
    ここからが本番中の本番、藪の真打出現!モット強烈な低木藪となる。ヤセ尾根で巻くことは不可能・・・

    意を決して飛び込むがスパッツがめくれビリメリッ、メリビリッ・・・ズボン(使い古し)が裂けてしまう。
    妻はスパッツが。二人のアンヨは打撲とひっかき傷が無数で血だらけ。
    挙句に直射日光が降り注ぐ。モウ私は疲労困憊で発汗が激しく、気持ちが悪くなり吐き気をモヨオス。
    足の太ももが痙攣、足指がコムラガエリ、ヤッパ水分不足だ。アトほんのチョットで1700mピークなのに・・・

    時計を確認する。エーッもう11:30だ。こりゃイカン、タイムリミットの11:00を過ぎてしまっている。
    いつの間に・・・自然の展望台から標高差250mを登るのに、何と3.5時間もかかってしまっている。
    この先にある1710m目玉ピーク、1740ピークを通り御前岳マデ行き、帰れるかどうか?決断の時だ。
    この先も藪、現在の疲労度と体調、残りの水、帰りの道迷いの時間・・・予備食糧はあるがツエルトは車の中。
    安全第一、残念だがここで戻ろう。

    昼食どき、大展望だが激ヤブ帯は抜けて安心したい・・・残雪地まで戻る。
    妻はパンをパクパク、私は疲労で・・・残雪を堀り新鮮?な雪をパクパク、小豆でもあればかき氷となるが・・・
    ブヨ、オロロ(吸血アブ)、小さな虫が虎視眈々と・・・
    タオルを落としたため首回り、耳後ろ、それから手、顔、露出部分全部、チューチュー吸われてしまう。
    次第に腫れ上がり、痛いと言うかカユイッ!

    さてここからいくつかある尾根分岐のポイントを見極め、登って来たルートを大きく外れずに下れるか・・・
    付けたテープ、笹と雑木の枝折り跡、笹をチョン切った鋏跡、踏み跡を確認しながらユックリ慎重に下る。
    何回か変な方向に向かってしまったが、都度軌道修正して何とか作業路最上部に戻る。
    作業路入口の水場で浴びるほど水を飲み、疲労困憊で車に戻る。時は15:20、帰りも結構かかったんだ。

    渋滞もなく飛騨清見ICから浜松西IC経由で浜松極楽湯佐鳴台店へ。
    塩(入浴時の歯磨き用に粗塩を常備)と水を補給しながら2時間程ジェット・冷水・電気浴で入念にリハビリ。
    洗い場で臀部の上を触るとアレッ・・・ヒョットして・・・ヒョットシタ。ダニが喰いついて離れない。コンニャロー!
    死んでいるようだ。後で写真を撮ろう、洗面具に入れておいたが居なくなってしまった。死んだふりをしていた?

  • 一言

    ヤブ藪ヤブで途中敗退、こりゃ参った。でもチャレンジには失敗はつきもの、思い出に残る山旅になる。
    再トライ?モチ・・・でも此のルートは一寸ネェーッ、次回は真面目に・・・