日本三百名山(聖岳・赤石岳)・静岡の百山(全山)
 一等三角点百名山(赤石岳)
聖岳  → 
 
 兎岳  → 
 
 大沢岳  → 
 
 赤石岳
3013m(2978.7m)
2818m(2799.8m)
2819.8m
3120.5m


     赤石岳・聖岳周辺地図      YAHOO地図      国土地理院

     

  • 登山日          2009年9月3日〜5日

  • 移動行程

     2010-09-02     移動

      自宅→磐田・盛岡IC→国1バイパス→島田・向谷IC→接岨峡→井川→[畑薙第一ダム臨時駐車場]泊

     2010-09-03〜04  聖岳〜赤石岳

      臨時駐車場→(井川観光協会バス)→聖岳沢登山口

     2010-09-05     下山・移動

      臨時駐車場→白樺荘→井川→接岨峡→向谷IC→国1バイパス→磐田・盛岡IC→国1→幸楽苑→自宅

  • 登山行程

     2010-09-03  5:20  畑薙第一ダム臨時駐車場〜聖岳沢登山口→聖平小屋

     2010-09-04  9:10  聖岳平小屋→聖岳→兎岳→大沢岳→百間洞山の家

     2010-09-05  7:20  百間洞山ノ家→赤石岳→椹島〜畑薙第一ダム臨時駐車場

  • 詳細

     [1日目:2010-09-03]   聖岳沢登山口→聖岳平小屋  歩行時間合計=5:20

      5:20  聖岳沢登山口(7:40)→聖沢橋→乗越→水場→涸沢→岩頭展望台→(13:00)聖平小屋

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    畑薙第一ダム臨時駐車場 ⇒
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    聖沢登山口 ⇒
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    聖沢吊橋を渡る ⇒
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    乗越からの聖岳 ⇒
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    ココカラ水はアチコチで得られる ⇒
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    涸沢カラノ生木割(左)・笊ヶ岳⇒
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    岩頭展望台からの展望 ⇒
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    一等地にある遭難碑 ⇒
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    やたら多いトリカブト ⇒
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    水の得られる最後の枝沢 ⇒
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    聖沢の本流に架かる橋 ⇒
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    聖平小屋に到着 ⇒
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    アチコチに洗濯物が
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    聖平のお花畑と聖岳
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    夕食はレトルト食品

    9月に入っても猛暑続き、山の友との山行が都合で順延となり急遽今回の山行をすることにする。
    目的は静岡の百山である兎岳と大沢岳である。登る場合は易老渡から笠松尾根を登るつもりであった。
    でもテントを担いで真夏のような猛暑の中、水場の無い尾根を登るのはチョット・・・
    林道でのパンクも心配と言うことでオーソドックスに聖沢登山口から入り赤石岳に至るコースとする。
    バス時間を調べていると何と井川観光協会が昨年(2009年)から始めた送迎バスがあることを知る。
    このほうが東海パルプの送迎バスより1時間20分早く聖沢登山口に着ける。

    ばか広〜い臨時駐車場に21時過ぎに着く。30台程が止まっていた。入口の架設トイレ前に駐車し宿泊する。
    朝車がドンドンやって来るのでヒョットして・・・6時40分発のバスを6:00頃から並ぶが・・・
    バスが来るまでに多くの方が時刻表を確認に来る。ほとんどが東海パルプのバス待ちの方である。
    我々をみて何故こんなに早く並ぶの?と怪訝そうである。結局我々と単独行の方のみの貸切であった。

    7:40に聖沢登山口を出発する。途中で単独行の方がかなりの勢いで追い越してゆく。
    暫く急斜面を登り手摺、渡り廊下が連続する尾根斜面を奥にゆくと聖沢吊橋に出る。
    ここで先行された休息中の単独行の方を追い越す。動く気配が無いが大丈夫かな?
    ここから2011mの乗越まで暗い樹林帯の急登が続く。

    乗越からは樹間に前聖岳〜奥聖岳が望める。昭文社の地図ではこの近くに滝見台がある筈だが・・・
    この直ぐ先で水場まであと五分のプレートを見る。この付近は樹林帯で北斜面、水分が蒸発?して意外と涼しい。
    水場には甘く冷たい水が流れている。何本かの歯が沁みる。
    治療中の歯以外に悪い歯が何本か・・・ヤブ医者メ!こちらから言わないとダメなのかな?

    静岡の百山の生木割山、偃松尾山、笊ヶ岳が見える花咲く涸沢を横切り枝尾根を回り込む。
    10分程行くと岩場の展望台に着く。どうもここが滝見台のようである。
    聖岳東尾根に二本の流れが見え、その上が奥聖岳〜東聖岳である。
    チリ紙が落ちている。何でこんな所で・・・品が無いというか、常識がないというか・・・

    小屋まで1.8Kmの標柱を過ぎると立派な遭難碑のある展望抜群の岩場に着く。ここは超一等地である。
    山では遭難碑がアチコチにある・・・ご遺族の気持ちは分からんでもないが・・・
    道標以外、人工のものは極力設置しないで欲しいと私は思う。

    花咲く、また水の得られる枝沢を幾つか過ぎ聖沢本流に架かる落石でひん曲がった鉄製の橋を渡る。
    ここから先、本流の水は危ない?ので飲まないようにする。本流沿いに橋を何回か渡り進むとテント場に出る。
    奥が聖平小屋である。時間があるので着替えてシャツと帽子を洗濯、夕方までには乾かすことが出来た。
    夕食まで色々な花が咲く聖平を散策する。

    夕食は16:30からと早い。食堂は満員である。当日の小屋泊まりは約30名ほどであった。
    金、土曜日、日曜日は混むが他の日はガラガラ、泊まる客が無い日も多々あるとのこと。
    夜はイビキの大合唱となる。ほとんど眠れず翌朝を迎える。小屋泊まりはこれが・・・

     [2日目:2010-09-04]   聖平小屋→百間洞山ノ家  歩行時間合計=8:10+1:00

      2:20  聖平小屋(4:20)→小聖岳→(6:40)聖岳 = 奥聖岳往復[0:40]
      1:50  聖岳(7:40)→聖兎コル→兎岳避難小屋→(9:30)兎岳 = 三角点往復[0:20]
      2:20  兎岳(10:00)→小兎岳→中盛丸山→山ノ家分岐→大沢山荘分岐→(12:20)大沢岳
      0:40  大沢岳(12:30)→テント場の分岐→(13:10)百間洞山ノ家

  • 詳細

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    夜明け前に出発 ⇒
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    朝日が昇る ⇒
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    小聖岳から聖岳へ ⇒
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    登って来た尾根 ⇒
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    聖岳にて ⇒
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    奥聖岳へ向う ⇒
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    奥聖岳三角点にて ⇒
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    聖岳から兎岳へ ⇒
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    聖兎コルカラ兎岳へ ⇒
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    世紀の発見?同じ軸に
    マツムシソウとトリカブトが咲く ⇒
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    外観は荒廃の
    兎岳避難小屋 ⇒
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    でも内部は意外と綺麗 ⇒
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    兎岳にて ⇒
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    兎岳三角点にて ⇒
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    小兎岳・中盛丸山・大沢岳 ⇒
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    小兎岳カラノ聖岳・上河内岳 ⇒
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    小兎岳ヲ通過シ中盛丸山ヘ ⇒
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    中盛丸山にて ⇒
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    中盛丸山カラノ赤石岳 ⇒
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    中盛丸山カラ大沢岳ヘ ⇒
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    大沢岳にて ⇒
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    大沢岳カラノ荒川岳 ⇒
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    大沢岳のガレ場を行く ⇒
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    百間洞へ下る ⇒
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    百間洞山の家に到着 ⇒
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    広島(L)、鹿児島の方と夕食
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    名物のトンカツ(食ベテル途中)

    小屋の朝食時間は4:30からである。我々は昼食弁当(おにぎり2個とタクワン数切れ:500円)を前日受け取る。
    これが朝食である。未だ暗い4:20にヘッドランプを点けて出発する。
    過去に何回か登っており、整備された道なので間違える心配はない。

    便ヶ島分岐を過ぎ、小ピークから一旦下って大きく登り返すと森林限界を抜け朝日の当たる小聖岳に着く。
    ここから山頂が目前に見えているがやはり大きい。登れど登れど・・・
    一昨年秋に来た時あった山頂直下の岩場の水場は涸れていた。あてにしていたが・・・
    (下のほうで水が落ちる音がしているが汲みにいくには岩登りの道具が必要である。)

    未だ誰もいない前聖岳山頂(最高峰)に6:40立つ。奥聖岳に行ったことがないので直ぐ往復に向う。
    写真撮影時間を入れて往復0:40である。明瞭な尾根で途中にロープの張られたお花畑がある。
    小高いピークの先にある三角点は三等である。しかし大展望である。ここで携帯三脚を落としてしまう。残念!
    前聖岳山頂に戻ると10名程が登ってきていた。おにぎり弁当は後回しにしパンで朝食をとる。

    これからが今回のメインイベントである。鞍部の聖兎コルまで所々足場の悪い岩稜の尾根を450m程下る。
    ナナカマドが多い。下ってから尾根のアップダウンを経て300m程登り返すと兎岳である。
    途中兎岳避難小屋分岐がある。昭文社の地図では荒廃とあるが使えるか一応確認に行く。
    外観は荒廃しているが内部を覗くと掃除され非常に綺麗である。

    兎岳最高点には立派な標柱が立っている。ここだけもいいが・・・西方を見ると白い標柱が見える。
    三角点を踏まないとスッキリしない。松ヤニを気にしながらハイマツを漕ぎ白い標柱へ。
    しかし般若心経が書かれた板切れ・・・あたりを探す・・・アッタ!そして直ぐ戻る。

    いよいよ暑くなってきた。まともに陽を受けるようになる。
    ナダラカな小ピークの小兎岳を越え大きく下る。中盛丸山への登りは暑さから標高差以上にキツク感じる。
    小涸沢のような窪地から尾根上に出て登ると広い山頂に着く。
    もうヘトヘトこれでは赤石岳避難小屋まで行くのは無理である。もうノンビリ行こう!昼食タイムとする。
    持ってきた自作の醤油ベースのキュウリ、大根の漬物がとても美味い!何でこんなに旨い(上手?)んだろうか?

    赤石岳まで行かなければもう大沢岳だけのみ!登る気が俄然湧いてくる。
    鞍部から登り返し百間洞山の家の分岐、そして大沢山荘分岐を通過する。
    その上が三等三角点の設置された山頂である。文字が何故かピンクに色付けされている。
    食傷気味の大展望を暫し楽しみ下山を開始する。

    左がガレた稜線を行き一気の下りに入る。赤石岳を正面に見る大展望の下りである。
    岩がごろごろ重なっている道で非常に歩きづらい。浮き岩に注意して・・・赤屋根の小屋が見え始める。
    テント場に出て水の流れる花咲く沢筋を下ると百間洞山の家である。鹿児島の単独行の方がお出迎え。
    9/20で閉める為、札幌などから来たボランティアが建物に防腐剤を塗布、来年用の薪を準備中であった。

    当日の客は先着の鹿児島の方、聖平小屋でご一緒だった広島の方、そして静岡の2人組の6名であった。
    鹿児島と広島の方とお話をする。鹿児島の方は何と1ヶ月以上も中部地方の百名山めぐり、広島の方も・・・
    凄いですね!ここまで心動かす百名山とは?

    鹿児島&広島の方と同席で夕食。皆さん酒豪、特に広島の方はワインを何回もご注文。
    小屋の方が何杯飲んだか分からなくなるほどであった。
    おかずが旨い!揚げたてトンカツとテンコモリのキャベツ。カレーと味噌汁、漬物・・・
    ビールでおなかが一杯になった私は、盛った御飯は残さないようにと言われていたが食べきれない。
    ご飯と漬物をビニール袋(途中で席を立ってとりに行く。)にソット入れる。本当は違反だが・・・

    満腹、18時過ぎ横になる。明日は4:00出発予定なので腕時計のタイマーを3:45にセットする。
    天気予報を見なければ・・・ウトウトウト・・・19時前に熟睡してしまう。
    しかしこの後思いもよらぬ事が発生する。

     [3日目:2010-09-05]   百間洞山ノ家→椹島  歩行時間合計=7:20

      3:10  百間洞山ノ家(0:20)→百間平→赤石岳避難小屋→(3:30)赤石岳
      4:10  赤石岳(5:00)→富士見平→(7:00)赤石小屋→林道跡→(9:10)椹島

  • 詳細

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    百間洞テント場分岐 ⇒
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    百間平を通過 ⇒
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    赤石避難小屋前道標 ⇒
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    赤石岳に到着 ⇒
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    夜明けの山頂にて ⇒
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    一等三角点と富士山 ⇒
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    下山開始 ⇒
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    稜線分岐を椹島へ ⇒
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    急な尾根を下る ⇒
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    富士見平カラノ赤石岳 ⇒
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    赤石小屋を通過 ⇒
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    椹島でバスを待つ

    夜中にベルがなる。時間を見ると・・・3時45分(アラームをセットした時の表示のまま。)
    すばやく準備して小屋の前に立つ・・・時間は・・・エーッ! 深夜0:20ではないか!
    どうも私の時計ではなく静岡の方の時計のタイマーで起こされてしまったようである。
    あと3時間は寝れるが・・・私は大丈夫、妻も短時間だが熟睡出来た様である。
    迷ったがヨッシこのまま夜間登山をしよう!多分ここを夜中に歩いた人は我々が最初で最後?

    一昨日の9月3日テント場付近で熊出没とのこと。このテント場を用心しながら通過する。
    急な斜面を登り始めると直ぐ森林限界を抜ける。道は明瞭でヘッドランプの明かりで充分である。
    1時間ほど登ると平坦地の百間平に出る。暗くて分からないがかなり広そうである。
    道間違いが一番怖いので、ルートを外さないよう慎重に見極めながら進む。

    奥に行くとやや痩せた馬ノ背と呼ばれる尾根道となる。明るければ大展望であろう。
    その代わり無数の星が夜空で光っている。流れ星が一つ、また一つあっという間に流れてゆく。
    気温は18℃くらいであろうか、風が少しあり登るには丁度いい。

    足下に注意して岩場を慎重に下り右の尾根に向う。いよいよ最後の登りである。
    未だ午前2時30分である。早すぎるが休んでも仕方ないので歩を進める。
    登りきると小屋の明かりが見えるようになる。下弦の細い三日月が小屋の先に見える。
    小ピークの横を通り、一旦下って登り返すと赤石岳避難小屋前に着く。
    未だ3時30分少し前である。小屋に寄るわけにはいかないので山頂へ。

    5時頃の日の出まではここにいよう。しかし1時間30分はある。
    長袖シャツとカッターシャツでは足りないので薄手のフリースジャケットを着込むが寒い。
    風を避けるため岩陰に行き時間が過ぎるのをジット待つ。待つ身はつらい。
    4時頃になると赤石小屋から登り始めた多くの登山者のヘッドランプの光がホタルのように見え始める。

    4時を少しまわると東の空が少し赤くなり始め徐々に広がってゆく。もっと早く明るくなれよ!
    4時45分位なるとヤット写真が撮れる明るさになる。避難小屋から4名の方がやって来る。
    ジリジリジリ・・・もう待てない!山頂を出発しご来光は椹島への稜線分岐手前で迎える。
    分岐から水の得られる赤石沢の支沢である北沢へ一気に下る。北沢付近はお花畑である。
    ここから赤石小屋に泊った方とのすれ違いが始まる。20人、10人のパーティーも。煩わしい・・・

    山頂にいた若い単独行のお二人が我々を追い越してゆく。
    赤石岳、荒川岳、聖岳の大展望台の富士見平には6時30分に着く。
    チョット頑張れば椹島10時20分発の送迎バスに乗れそうである。急げ!

    椹島には9時10分に着く。バス乗車の手続きに行く。何処から?百間洞からと答えると「エッ・・・」
    バス乗車の順番は22番と23番、28人乗りマイクロバスなのでギリギリセーフで一安心する。
    後からもドンドン到着したので2台出るとのこと。

    今年の7月18日大根沢山を登った時パンクして行方不明になったホイールキャップを探しに行く。
    またパンクしたくなので畑薙第一ダムの林道入口に車を置いてテクテク15分程歩くと「あった!」うれしい。
    意気揚々戻ってセットしようとするとサイズが合わない、形状も違うではないか!
    トホホ、がっかり。再度探しに行く気にはなれない。

    大根沢山の時入浴をパスした白樺荘に寄り入浴する。大きな内風呂と小さな露天風呂のみ。
    ほとんどの客が登山者で洗わずに入る?のかお湯がバッチク気持ちが悪い!特に露天風呂は。
    奥泉にある炭酸泉の「もりの泉」の方がいい!しかも、うたせ湯、圧注浴、過流浴、寝湯、気泡湯もあるから。
    白樺荘併設のレストランも混雑、1000円以上のメニューばかりだ。

    島田バイパスの大井川に架かる橋がやや混んでいた以外は浜松まで順調に走りことができる。
    定番のラーメン、餃子、チャーハンを幸楽苑志都呂店で食べ帰宅する。

  • 一言

    南ア南部の核心部、暑かったが大展望の静かな稜線、夜行登山のおまけもあり充分楽しむことが出来た。