日本三百名山(全山)・山梨百名山(全山)
アサヨ峰  → 
 
甲斐駒ヶ岳  → 
 
鋸岳
2799.4m
2965.5m
2685m


     北沢峠周辺地図      YAHOO地図      国土地理院

     

  • 登山日          2007年10月6日〜10月7日

  • 移動行程

     2007-10-05     移動

      浜松自宅→飯田IC→伊那IC→仙流荘{12:40}〜{13:40}北沢峠泊

     2007-10-06〜07  アサヨ峰・甲斐駒ヶ岳・鋸岳

     2007-10-07     下山・帰宅

      戸台大橋{13:40}→{13:50}仙流荘→高遠さくらの湯→印度屋→伊那IC→飯田IC→津具→浜松自宅

  • 詳細

    [2007-10-05]  

     0:10  北沢峠→駒仙小屋

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    仙流荘バス停 ⇒
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    北沢峠 ⇒
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    駒仙小屋分岐 ⇒
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    駒仙小屋 ⇒
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    竹沢長兵衛レリーフ ⇒
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    広いテント場 ⇒
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    予約無しはお断り ⇒
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    夕食 ⇒

    天気予報は明日、10月5日は雨のち晴れ、6日〜7日は晴れ、その後崩れるとの予報。
    仙丈岳はあきらめアサヨ峰〜甲斐駒ヶ岳〜鋸岳の縦走のみとし、前日に北沢峠まで入ることにする。

    朝、自宅を出発し高速道路から仙水山荘に予約を入れる。しかし、昨日の夜で満員、断られる。
    駒仙小屋はOK。皆さん天気に一喜一憂、ギリギリまで様子を伺って予約しているみたいである。
    伊那市内のコンビニで2日分の食料を買い込む。仙流荘12:45発の北沢峠行きに乗車。
    80歳近い年配の団体が乗り込み、補助席も使いほぼ満席。北沢峠まで、運ちゃんが親切にガイドをしてくれる。

    北沢峠から駒仙小屋は10分程度である。数年前まで北沢長衛小屋と呼ばれていた小屋である。
    小屋で宿泊手続き、行く先を記入して提出する。小屋番が行く先と我々のナリをみて「ザイルは?ヘルメットは?」
    →「持っていません」、「角兵衛沢は9号の影響でかなり荒れているが・・・」→「歩けないことは無いでしょう!」
    35年以上のキャリア、日本全国の山を登って来たことなどの説明をし、心配を払拭してもらう。
    ご心配していただき有難う!

    駒仙小屋の宿泊はテントの方がほとんどで、夕方には50張り近くに膨れ上がっていた。
    小屋に泊まったのは、我々と千葉の女性二人、伊東の女性一人、計5名で貸切状態であった。
    他の3名も仙水小屋で宿泊予定であったが、断られ駒仙小屋に泊まることになったとのこと。

    *仙駒小屋前には予約の無いものは宿泊不可の掲示が。飛び入りの伊東のおばちゃんは泊まれたが弁当は不可。
     峠付近は管理が非常に厳しいようで、小屋泊まりの場合、泊まりの条件などを明確にして予約しておく必要がある。


    [2007-10-06]前半  駒仙小屋→仙水峠→アサヨ峰

      3:00  駒仙小屋(5:00)→仙水小屋(朝食)→仙水峠→栗沢山→(8:00)アサヨ峰

      3:30  アサヨ峰(8:15)→栗沢山→(9:30)仙水峠(9:45)→駒津峰→(12:00)甲斐駒ヶ岳

      1:00  甲斐駒ヶ岳(12:30)→クサリ場→(13:30)六合石室

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    熊が頻繁に出没中 ⇒
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    栗沢山と仙水峠の分岐 ⇒
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    仙水小屋 ⇒
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    岩石の堆積帯を行く ⇒
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    仙水峠に到着 ⇒
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    仙水峠からの駒ヶ岳 ⇒
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    栗沢山を登る ⇒
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    アサヨ峰、地蔵岳を望む ⇒
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    栗沢山にて ⇒
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    栗沢山からの駒ヶ岳 ⇒
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    早川尾根方面 ⇒
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    栗沢山からアサヨ峰へ ⇒
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    アサヨ峰にて ⇒
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    山頂からの駒ヶ岳 ⇒
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    早川尾根と富士山 ⇒
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    アサヨ峰から下山開始 ⇒


    [2007-10-06]後半  アサヨ峰→仙水峠→甲斐駒ヶ岳→六合目石室

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    栗沢山から仙水峠へ ⇒
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    仙水峠に帰着 ⇒
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    駒津峰登路からの栗沢山 ⇒
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    駒津峰を目指して ⇒
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    駒津峰直下を登る ⇒
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    駒津峰で伊東のオバチャンと再会 ⇒
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    賑わう六方石の鞍部 ⇒
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    直登コースを登る ⇒
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    岩稜帯を抜ける ⇒
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    眼下の巻道コース ⇒
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    甲斐駒ヶ岳にて ⇒
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    鋸岳に向かう ⇒
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    ガスリ始めた鋸岳 ⇒
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    石室からの鋸岳方面 ⇒
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    六合目石室全景 ⇒
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    六合目石室で宿泊 ⇒

    明け始めた5時過ぎに小屋を出発、分岐から仙水小屋への道に入り、仙水小屋で水をペットボトルに合計4.0L補給する。
    そして仙水峠で荷物をデポし栗沢山に向かう。荷物が殆どないので楽に登れる。
    栗沢山の山頂からの甲斐駒ヶ岳の眺望は圧倒的で、仙丈岳、北岳、早川尾根の奥に地蔵岳・富士山、八ヶ岳等などが・・・
    眺望を楽しみながらナダラカな稜線をアサヨ峰へと向かう。

    アサヨ峰も栗沢山と同様に展望が非常にいい。既に早川尾根小屋から来た若い男女が山頂にいた。
    後からも、早川尾根から来る登山者が見える。結構いるんだこの尾根を歩く人が。
    展望を楽しんだあと、来た道を仙水峠まで戻り暫し休息する。

    今度は仙水峠から反対側の甲斐駒ヶ岳を登る。樹林帯の中、急登が続く道である。食料・水が重い。
    足に疲れが残らないように、ゆっくり確実に進む。駒津峰につくと、駒仙小屋で同宿の伊東のオバチャンがいた。
    「またお会いしましたね!」、周辺には、かなりの人が休んでいた。

    ガスり始めた尾根を山頂へと向かうが、すれ違う人が多くわずらわしい。
    途中から直登コースをとり岩稜帯に入ると急に静かになり、マイペースで登れるようになる。
    山頂に着くと、スゴイ人人人!? ビックリである。最近こんなに多くの人がいる山頂は記憶にない。
    しかし山容、苦労の末にたどり着き、感動の景色・・・素晴しい山で人気があるのも良く分かる。
    私たちにとっては結婚前に会社の山岳部の一員として登って以来、38年ぶりの山頂である。

    昼食の後、鋸岳へと向かう。登山者はほとんど見えなくなる。わかりにくい所もあるが、慎重に判断すれば問題はない。
    六合目石室に近くなると、先行する男女4人と三人パーティーが見える。石室の定員は6名、泊まれるだろうか?早く着きたい!
    小屋に三人のパーティーが先着、我々は何とか二人分のスペースを確保出来る。4人パーティーはテント場へ。
    夕方近くになると、4人パーティーが着く。やりくりして、板の間に9人が寝ることに。
    更に二人が土間にテント泊、一人が小屋裏のテント場に。他にも先でテント泊の方も・・・

    *六合目石室は狭く、ハイシーズンは早着きが必要である。当日泊った方は殆どテントの持参者。
     テント持参の方はテント場で泊まっていただくこと、小屋泊の予定の方は最悪を考えツエルトの用意が必要である。


    [2007-10-07]   六合目石室→鋸岳→戸台大橋

      3:30  六合目石室(5:00)→三ッ頭山→中ノ川乗越→第二高点→危険なガレ場→鹿ノ窓→(8:30)鋸岳

      4:15  鋸岳(8:45)→角兵衛沢→水場→戸台川ケルン→幾つかの堰堤→戸台登山口→(13:00)戸台大橋

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    夜明け、仙丈小屋の明かり ⇒
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    明るくなり始めた行く手 ⇒
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    三ッ頭に向かう ⇒
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    甲斐駒ヶ岳を振り返る ⇒
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    三ッ頭のピークに到着 ⇒
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    ピークからの縦走路 ⇒
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    ピークを下る時朝日が昇る ⇒
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    草むらの三ッ頭の標識 ⇒
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    三ッ頭から中ノ川乗越へ ⇒
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    乗越からガラ場を登る ⇒
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    中ノ川乗越、三ッ頭 ⇒
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    第二高点にて ⇒
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    山頂からの北岳、仙丈 ⇒
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    第一高点への標識 ⇒
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    要注意の最も危険なガレ ⇒
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    岩壁を登る ⇒
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    最も危険なガレ場を見る ⇒
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    鹿ノ窓のクサリ場 ⇒
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    鹿ノ窓 ⇒
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    垂直の下り ⇒
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    垂直の登り ⇒
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    鋸岳にて ⇒
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    山頂より来た道 ⇒
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    山頂の標柱と三角点 ⇒
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    鋸岳山頂風景 ⇒
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    下山開始 ⇒
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    乗越へ ⇒
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    乗越から角兵衛沢へ ⇒
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    角兵衛沢上部を下る ⇒
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    岩で埋まった角兵衛沢 ⇒
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    角兵衛ノ大岩の水場分岐 ⇒
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    三つの大岩 ⇒
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    角兵衛沢出合いのケルン ⇒
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    戸台川対岸からの鋸岳 ⇒
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    戸台川を渡る ⇒
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    堰堤からの駒津峰 ⇒
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    戸台の登山口 ⇒
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    満車の駐車場 ⇒
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    高遠「さくらの湯」 ⇒
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    飯田名物ソースカツ丼 ⇒

    小屋に同宿の三人組は4時半頃に出発、我々は少し遅れて5時少し前に出発する。未だ暗い。
    足元に気を付けながら、ヘッドランプの光で樹林帯の中をアップダウンしながら三ッ頭へと進む。
    三ッ頭のピークまで来ると周囲は明るくなり、対岸の仙丈小屋の明かりが見えなくなる。
    そして、太陽が勢い良く顔を出す。山頂から少し下ると、草むらに三ッ頭の標識がある。山頂に無いが・・・

    三ッ頭から中ノ川乗越へと岩稜の急な道を下り、小さな岩が堆積する急坂を第二高点に向かって登り返す。
    ここらから先が鋸岳の核心部である。この急坂を登りきり、暫らく痩せ尾根を行けば展望のいい第二高点である。
    角兵衛沢の鞍部で泊まった逆縦走の三人組の方がおられ、写真を撮っていただき情報交換をする。

    第二高点から一旦、戸台川方向に尾根を下り、途中から稜線岩壁に戻るように下る。
    この岩壁に戻った所はガレ場で左は切れ落ちており、岸壁に着くまでの数メートルが非常に危険である。
    先行する単独の方が、岩を平気で落としてゆく。ガラガラガラ・・・大丈夫?

    岩壁を少し登ると鹿ノ窓の岩場となる。鹿ノ窓から直接下へガラ場方向に下る4人組パーティーがいた。
    それもムカデ競争のようにザイルで数珠繋ぎ。一人落ちたら全員落ちてしまう。信じられない!
    危ないので我々が登って来たルートにするか、一人づつ、確保して下るか、声をかけようとしたが・・・
    更に、上では単独の方がクサリ場で難航中。ルートを探しながらクサリを振るので、岩がぽろぽろ落ちる。
    我々は岩陰で落石を避け様子を見ていたが、下に回った4人組パーティーに降りかかる。
    岩場に慣れていない初心者の方のようである。

    鹿ノ窓を通過、今度は垂直のアップダウンである。岩が落ちやすいので落石に注意。先行する3+1名がおり順番待ち。
    クサリが付いており全く問題ないが・・・ここを過ぎ、痩せ尾根を進めば、鋸岳の山頂である。
    ぐるっと一周、甲斐駒ヶ岳・北岳・塩見岳・荒川岳・仙丈岳・中央ア・北ア・八ヶ岳等々。

    追い越すのが面倒であるので、他の方より先行して山頂を後にする。急坂を暫らく下ると角兵衛沢に下る鞍部に着く。
    赤いマークの付いた小さい標柱があり、ペットボトルが木に刺されている。
    角兵衛沢は岩の堆積する歩きづらい急坂である。おまけに砂すべりならぬ、岩すべりのような所もある。
    角兵衛ノ大岩の水場分岐を過ぎて暫らく下ると、中ノ川乗越で泊まった単独の方を追越す。
    水の得られる沢で休息していると、単独の方が追いつき少しお話。
    この先、3つの大岩が現れ、更に下ると登山道が崩壊しルートが分からなくなる。

    大岩の転がる沢を登山道を探しながら下りて暫らく行くと、左の森の中に登山道を見つける。
    戸台川の河原に下りるとケルンがお出迎え。(単独の方は沢をそのまま河原におりる。)
    ここから飛び石伝いに川の対岸へと渡る。鋸岳〜甲斐駒ヶ岳のノコギリ状の稜線を仰ぎ見ることが出来る。
    この先、石の転がる歩きづらい広い川原を、何回か渡り返しながら戸台に向かう。
    時計を見ると戸台大橋13:40のバスに乗れそうである。急げ!

    戸台の登山口には5〜6台の車が駐車、傍らに指導所がある。
    橋本山荘への道を右に見送り、公園を過ぎると、橋本山荘から来た道を合わせる。戸台大橋は直ぐである。
    時計は13:00をチョット回ったところ。意外に早く着く。バス時刻には未だ40分ある。
    ゲート入り口のおばちゃんに臨時便は?「どんどん出ているよ」期待したが満席で2台通過し結局13:40分のバスに乗る。
    (ゲートと北沢峠、仙流山荘間で連絡を取り合っているようである。北沢峠を出発済みのバスは満席。
    13:40分のバスが北沢峠を出発時、二人分の空きを作ってくれていた。)

    仙流荘の広い駐車場に戻ると駐車場は上も下も満車。凄い!
    混んでいそうな仙流荘の温泉はヤメ、「高遠の桜の湯」でユッタリ2時間程入浴する。
    伊那IC近くの印度屋で、伊那名物のロー麺、特にカレーロー麺を食べようとしたが、休みであった。
    仕方なく、飯田名物のソースカツ丼をPAで食べ帰宅する。

    *殆どの方が、ヘルメット、ザイル、ハーネス、カラビナなどを装備していたが、通常であれば必要はない。
     期待した程の岩場ではないので表妙義山、穂高キレット等の岩場をこなしていれば全く問題はない。
     ただ、全体的にやや岩が脆くて足場が悪く、スベリ易く、落石し易いので注意が必要。
     兵衛沢の下部の登山道は台風9号の影響で崩壊、下りは迷いやすいので修復されるまで注意が必要である。

  • 一言

    北沢峠〜甲斐駒ヶ岳周辺以外は、静かでダイナミック、好展望な山旅が楽しめた。まだあるんだコンナ山が。